「設計施工」と「設計監理」の違い!
複数の見積書を設計事務所で比較検討
することにより、各建設会社の工事金額はもちろんのこと、工事金額の配分や、各項目ごとの金額、諸経費の額が適正か、見積漏れの有無、等を比較検討する事により、工事金額が妥当なものであるかどうかを知ることが出来ます。
建設会社又はハウスメーカー等へ
設計と施工を一緒で依頼した場合は、比較する基準等があいまいな上、設計図に記載されている内容や、建て主様の希望や要望がきちんと反映されるか等を確認する事が難しく、施工者の「言い値」で契約せざるを得ません。
大切なお金です、無駄な出費を避けるため
設計事務所による見積書のチェックは絶対的に必要だと考えます。
見積書だけで、建設会社を判断することは出来ませんが、客観的な面では選定項目の要素となるでしょう。
ただ工事金額だけを見て建設会社を決めるのは危険なことですが、今までの経験からいけば、工事金額が約1割程度は、各建設会社で見積金額の開きが出ています。
複数の建設会社の中から
安くて、技術を持った信頼できる、施工業者を選ぶ事ができるというのは、建て主様にとっては、設計と施工を一緒に請負う建設会社やハウスメーカーに発注する場合より、かなり大きなメリットになるはずです。
契約時である基本プランの段階で、まだ材料や仕様さえ決まっていないのに施工者を決定してしまうという事は、施工者が企業の利益を確保した、残りの金額が建物の工事金額になってしまう可能性が大変大きいのです。
依頼者の土地形状や周辺状況
など設計事務所では敷地の特性も十分に活かして設計します。それによって悪条件を克服しプラスに転化することができます。
これこそ設計そのものに制約が無いからできることです。個々の住み手に固有のライフスタイルがあるように、個々の敷地にもそこにしかない特性があります。
普通に建てたのでは
光や風が入らないような場所でも、自由な発想と工夫により、明るく風通しの良い住まいを造る事ができます。
逆に、どこにでも建てられる家はどこに建てても土地の特性をフルに活かすことはできません。それに、これは当たり前ですが、安ければそれで良いと言うものではありません。
建物の空間の質を落とさずに建てる必要がありますので、そうなるとやはり設計監理が大切になるのです。
予算の面で
付け足しますと、設計事務所は、数社の建設会社の中から直接施工を、建設会社に発注する方式を取りますので、余計な経費がかかりません。
それに、工事ごとに複数の建設会社の中からもっとも適切な建築会社を建て主様と相談しながら選びます。
設計事務所が設計をした場合、建設会社を決める前に設計図書ができているので、建設会社の選定が適切に行えるのです。
はじめに1社にしぼり価格を煮詰めていく「特命方式」もあります。
この場合なかなか価格が下がらない場合もありますが、特殊な敷地条件や、特殊な建築環境、地域性を含め社会情勢の大きな変化等がある場合には「特命方式」も非常に有効な方法です。
建築主様、設計者、施工社が3位一体となって取り組むことによって、コストを抑え十分に満足して頂けれる場合も多くあります。
数社から「合い見積もり」(競争)をとって
技術的にも価格的にも最も適切な建設会社を選びます。そうやって数社見積もりますと、たいてい1割程度の金額に差が出てきます。
設計監理料について (その2)
設計・監理料は建築意匠デザイン・構造デザイン・電気設備・給排水衛生設備・空調換気設備外構デザイン等を施主の希望に沿って設計する仕事と、その設計が間違いなく施工されているかを監理する仕事に対しての業務報酬です。
お施主様の利益を守るために、独立した設計監理者という立場で仕事を行って行く為に、 お施主様から支払っていただく大切な報酬です。
その報酬額は、工事費に%を掛ける方法が一般的ですが、設計者の能力や仕事の方法等によって、例えば工事費の6%~15%と大きな差があります。
構造計算不要規模の木造と難易な構造計算が必要な建築とでは構造デザインの作業料は違いますし、建物の規模が倍だからといって倍の作業時間が必要なわけでもありません。 値段の高い材料を選ぶに伴って設計料が上がるのは、お施主にとっては疑問なことではないでしょうか? また逆にローコスト実現に努力をすればするほど報酬が少なくなるのも我々には納得し難いことでもあります。
建築条件・設計条件によって設計に費やす時間やノウハウは違ってまいります。
お客様と充分話し合い、お客様にご納得のして頂けるように設計監理料を決めています。
「料率方式」にしろ「積み上げ方式」にしろ、設計料が高くなることに歯止めが効かない現象が生じ、結局納得のいく方法ではありません。
従って当事務所では、設計監理料の目安を建物の規模、すなわち施工床面積により、下表のように明示させていただきます。
尚、2007年6月20日国土交通省施行の建築基準法改正に伴いまして、構造設計に於ける作成資料の大幅な増加・作業量の増加が明らかとなっております。
つきましては、「木造2階まで」と構造計算が必要な「木造3階・鉄骨造・RC造・混構造」に分類した設計・監理料といたします。
【構造・規模 設計・監理料の目安】 (難易度により協議いたします。)
木造2階建てまで 5万円~8万円/坪(消費税別)
木造3階建て・鉄骨造・RC造・混構造 8万円~10万円/坪(消費税別)
増改築・インテリア設計(耐震診断共) 5万円~8万円/坪(消費税別)
※2017.04.01(改定)
■構造設計料・設備設計料を含みます。ただし、木造2階立て500㎡未満
(構造適合判定は別途)
■遠隔地で交通費等実費が掛かる場合は別途実費精算といたします。
■確認申請料等、公的機関への必要手数料は別途実費精算といたします。
■省エネ適合判定及び省エネ計画の届け出への必要手数料は別途実費精算といたします。
■木造3階・鉄筋コンクリート造・鉄骨造・混構造や、「構造計算適合性判定」が必要な場合は 別途実費精算といたします。
■最低の設計監理料は、150万円からとしております。
(15坪x8万円=120万 では無く→最低価格の150万となります。)
■難易度の判断は工事費総額で判断しています。基準と考えられるのは工事費総額の 約10%と考えらて下さい。
例:工事総額¥2,000万(約35坪の場合)x10%=200万→(坪5.7万円)
□設計・監理料算定例
EXP1.新築木造2階建て30坪の場合
設計・監理料:30坪×5万円~8万円=150万円~240万円程度(消費税別)
EXP2.RC造40坪の場合
設計・監理料:30坪×8万円~10万円=240万円~300万円程度(消費税別)
EXP3.20坪リフォームの場合
設計・監理料:20坪×5万円=100万円 ~ +(消費税別)
【設計・監理料の内訳と支払いについては】
設計契約時に 設計・監理料総額の20%
基本設計完了時に 設計・監理料総額の30%
実施設計完了時に 設計・監理料総額の40%
完成時に 設計・監理料総額の10%
お支払時期及びお支払料率につについてもお客様のご要望を十分に協議させて頂きますのでお気軽に相談ください。
■ 大まかな設計監理業務内容
① 基本設計・予算計画
② 実施設計(実際に施工するための図面一式)・仕様書
③ 建築確認申請業務
④ 施工業者の選定・見積もり調整(施工業者の見積チェック・予算にあわせた金額交渉)
⑤ 工事監理
⑥ 別途発注工事等への対応
⑦ 家具・カーテン・家電製品など、インテリアの相談
⑧ 建築完了・中間検査申請業務
⑨ 完成引渡し ・アフター・メンテナス